今回は富岡製糸場に行ってきたので、世界遺産「富岡製糸場と絹産産業遺跡群」について紹介したいと思います。
旅のテーマの整理が多かったですが、これからいよいよ旅日記を始めます
(拙い文なのでドキドキ)
ほぼ丸1日かけて探索し、ボリュームも多いので、4回に分けて紹介したいと思います。

各回の記事は下記を予定しています。今回は第1回目です。お付き合いください。
第1回
・富岡製糸場とは
・世界遺産としての富岡製糸場
・高崎駅ー上州富岡
第2回
・群馬県立世界遺産センター「セカイト」
・旧韮塚製糸場
第3回
第4回
・周辺の世界遺産構成遺跡群
・荒船風穴
・高山社跡
・旧田島弥平旧宅
今回の目次は下記の通りです。
目次
1.富岡製糸場と絹産産業遺跡群とは
1.富岡製糸場と絹産産業遺跡群とは
まずは、富岡製糸場とはどんなものか、軽く整理したいと思います。歴史の教科書で名前は出てきますが、どんなものかはピンとこないかもしれません。
世界遺産に認定された時もなんか地味だなと感じたかもしれません。
実際に行ってみて、結構見応えがあり、整理されて紹介されていたので色々知ることができましたので紹介したいと思います。
①富岡製糸場の設立背景
- 開国と生糸貿易:
- 1859年(安政6年)の横浜開港以降、日本は生糸の主要な輸出国となりました。しかし、当時の日本の製糸技術は未熟で、品質の低い生糸が大量に生産されるという問題が発生しました。欧米諸国からは、品質改善の要求や、外国資本による製糸工場建設の要望が高まり、国営の製糸場の計画が立てられました。
- 明治政府の近代化政策:
- 明治政府は、欧米列強に対抗し、近代国家を建設するために、殖産興業政策を推進しました。その一環として、生糸の品質向上と生産量拡大を目的とした官営模範器械製糸場の設立を決定しました。
②富岡製糸場の設立と操業
- 設立の決定:
- 1870年(明治3年)、明治政府は富岡製糸場の設立を決定しました。
- フランス人技師のポール・ブリュナを指導者として招聘し、フランスの器械製糸技術を導入しました。
- 富岡の地が選ばれた理由
- 養蚕が盛んで原料となる繭を調達できること。
- 広い工場用地が確保できること。
- 良質な水と石炭が手に入りやすいこと。
- 操業開始:
- 工女たちの活躍:
③富岡製糸場の歴史的意義
- 日本の近代化への貢献:
- 富岡製糸場は、日本の主要な輸出品であった生糸の品質向上と生産量拡大に貢献し、日本の近代化を牽引しました。
- ここで培われた技術は、全国の製糸工場に広がり、日本の製糸業の発展に大きく貢献しました。
- 技術革新の象徴:
- 女性の社会進出:
- 富岡製糸場は、多くの女性に働く機会を提供し、女性の社会進出を促しました。
- 工女たちは、技術を習得し、自立した生活を送ることで、女性の地位向上に貢献しました。
④富岡製糸場の建築的特徴
- レンガ造りの建造物:
- 木骨レンガ造:
- 木骨レンガ造とは、煉瓦と木材を組み合わせた建築方法であり、地震の多い日本において、強度を保ちながらも建設コストを抑える工夫がなされています。
- フランス式繰糸器:
- フランスから輸入された繰糸器は、生糸の品質向上に大きく貢献しました。
- 現在も繰糸所には、当時の繰糸器が保存されており、見学することができます。
⑤富岡製糸場の現在
- 世界遺産登録:
- 観光スポット:
- 現在、富岡製糸場は観光スポットとして一般公開されており、多くの観光客が訪れています。
- 場内では、当時の建造物や設備を見学できるほか、製糸技術の解説や、絹製品の販売なども行われています。
- 保存と活用:
⑥富岡製糸場から学べること
- 日本の近代化の歴史:
- 富岡製糸場は、日本の近代化の過程を学ぶ上で貴重な資料です。
- 当時の日本の技術や産業、社会の様子を知ることができます。
- 技術革新の重要性:
- 富岡製糸場は、技術革新が産業の発展に不可欠であることを示しています。
- 新しい技術を導入し、改良することで、産業は大きく発展することができます。
- 女性の社会進出の意義:
- 富岡製糸場は、女性の社会進出が社会に貢献することを示しています。
- 女性が活躍することで、社会はより豊かになり、発展することができます。
富岡製糸場は、日本の近代化を象徴する重要な文化遺産です。その歴史と意義を学ぶことは、私たちにとって多くの示唆を与えてくれるでしょう。
富岡製糸場は、2014年に「富岡製糸場と絹産業遺産群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。世界遺産としての富岡製糸場の特徴は、主に以下の3点が挙げられます。
①技術革新と国際交流
- 富岡製糸場は、日本の近代化において、生糸の大量生産を可能にした技術革新の象徴です。
- フランスの技術を導入し、日本の伝統的な技術と融合させることで、高品質な生糸の大量生産を実現しました。
- この技術革新は、日本の絹産業の発展だけでなく、世界の絹産業の発展にも貢献しました。
- 世界と日本の技術交流の歴史を物語る、貴重な産業遺産です。
②近代化への貢献
- 富岡製糸場は、日本の近代化を牽引した主要な産業遺産です。
- 生糸は、当時の日本の主要な輸出品であり、富岡製糸場での生糸の大量生産は、日本の経済発展に大きく貢献しました。
- また、富岡製糸場は、女性の雇用を促進し、女性の社会進出を促した場所でもありました。
③建築的価値
- 富岡製糸場の建造物は、創業当時の姿をほぼそのまま残しており、建築的にも非常に価値が高いです。
- レンガ造りの建造物群は、日本の伝統的な建築技術と西洋の建築技術が融合した、独特の景観を作り出しています。
- 特に、繰糸所や繭倉庫などは、当時の技術水準の高さを今に伝えています。
これらの特徴が評価され、富岡製糸場は世界遺産に登録されました。富岡製糸場は、日本の近代化の歴史を物語る貴重な遺産であり、世界的に見ても非常に価値の高い文化遺産です。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが実際の旅の紹介です。
富岡製糸場がある富岡市は車または、電車で移動となります。個人的には車の移動が便利で、周辺のその他世界遺産の構成群をみることも出来ますが、今回は都合上、高崎から電車移動で行くことになりました。
東京からは高崎線で時間をかけて安くいくか(約2時間で2,000円程度)、北陸新幹線でささっと移動(約1時間で5,000円程度)かの二択になるかと思います。
個人的にはなんとも絶妙なトレードオフの関係です。
さて。上信電鉄ですが、JR高崎駅とも隣接していますが、乗り口はちょっと奥まったところにあります。
駅そばがいい味だしています。


券売機では往復乗車券+富岡製糸場の入場券がついたチケットの購入が可能です。
往復電車賃(1,620円)+富岡製糸場見学料(1,000円)がセットになっており、個別に買ったら2,640円のところ、2,200円で販売されています。(2025/2現在)
詳しくは上信鉄道のHPをご確認ください。
電車は1時間に2本程度。乗り遅れに注意が必要です。

高崎駅のホームはこんな感じです。
時間外は入れないようになっています。
JR高崎駅は新幹線も止まる新しくきれいな駅舎ですが、こちらは隣接しているものの昔ながらの雰囲気があります。
個人的にはこんな味のある雰囲気にワクワクします。

そうこうするうちに電車が到着。
ザ・田舎のローカル線という感じのこれまた味のある車両です。ラッピングはいくつか種類があるようです。企業の広告も兼ねているようですね。
予算上仕方がないですが、昔の姿のまま走ってると「お!」となりますよね。

途中は無人駅があったりしますが、住宅街や田んぼの中を走ります。
電車にゆられること、約40分。上州富岡駅に到着です。
富岡駅の写真は撮り忘れました、、、
世界遺産の登録をふまえて、駅舎はきれいで、トイレも新しく整備されていました。
広場には案内図。

駅から富岡製糸場までは歩いて徒歩15~20分程度。町散策もしたかったので、徒歩で移動することにしました。
時間があれば周回バスもまわっているようです。
ちなみに、車で行く場合は富岡製糸場周辺も駐車場はたくさんありますが、大体500円前後、駅近くの駐車場は無料で停められます。
また、駅から電車利用者限定ではありますが無料のレンタサイクルもあります。

早速、富岡の街を探索します。
目の前に世界遺産センターという建物があります。
ここで、どんなものなのかを知りたいともいます。

ということで、まさにこれからというところですが、この記事は今回はここまでとしたいと思います。
次回はこの群馬県立世界遺産センター「セカイト」と富岡製糸場の前にある、旧韮塚製糸場、そして富岡製糸場の見学を紹介したいと思います。
ではまた!